採用サイトを作っただけでは成果は見えません。大切なのは「どれだけの人が見に来て、どれだけ応募につながったか」を正しく計測し、改善を続けることです。そのために必須となるのが、Google Analytics 4(GA4)の導入とKPI設計です。
この記事では、採用サイトの効果を最大化するために必要なGA4計測の基本と、見るべきKPI、さらに応募率や費用対効果を改善するための分析方法を解説します。
採用サイトで計測すべきKPIとは
採用サイトでは、一般的なWebサイトのKPI(PVや滞在時間)だけでなく、採用特有の指標を設定することが重要です。代表的なKPIは以下の通りです。
- 応募率(CVR):訪問者のうち応募フォーム送信まで到達した割合
- 流入経路別セッション数:Google検索、SNS、Indeed、チラシQRコードなど、流入元ごとの集客量
- フォーム到達率:募集要項ページ → フォーム表示まで進んだ割合
- 費用対効果(CPO):1応募あたりの獲得コスト
- 面接化率・定着率:応募から実際に面接につながる比率や、入社後3ヶ月の継続率
これらの指標を追いかけることで、「集客」と「応募」と「定着」の全体像を把握できます。
GA4でのCV計測設計
GA4では「イベントベース」で応募を計測します。具体的には以下のように設定します。
- 応募フォーム送信完了ページに
thank-you
URL を設定し、イベントを計測 - フォーム内の「応募」ボタンクリックをカスタムイベントで記録
- 電話応募の場合は「telリンククリック」をイベントとして計測
- LINE応募の場合は「外部リンククリック」や「QRコードクリック」をイベント化
このように複数の応募経路を全てイベント化しておくことで、「どの流入元が一番応募につながったか」を正確に判断できます。
電話応募・LINE応募の計測
採用サイトではフォーム応募だけでなく、電話やLINEでの応募も多くあります。これらを計測しないと「応募が少ない」と誤解してしまうので注意が必要です。
- 電話応募:
tel:
リンククリックをイベント化。時間帯別に集計すれば応答率改善にもつながる。 - LINE応募:公式アカウントへの遷移ボタンをクリックイベントで計測。リファラを保持できない場合は専用URLを利用。
GA4のイベントで応募チャネルを区別することで、「どの応募手段が一番効果的か」を明確にできます。
媒体比較レポートの作り方
求人媒体に広告を出稿している場合、自社採用サイトとの効果比較が重要です。GA4と連携すれば次のような分析が可能です。
- Google検索流入とIndeed経由の応募率比較
- Instagram広告からの流入が「応募」につながった割合
- チラシQRコード経由の応募数(キャンペーンパラメータ利用)
媒体ごとのCPO(Cost Per Order:応募単価)を算出すれば、限られた採用予算を最も効率的に使えます。
費用対効果を高める改善アプローチ
GA4データを活用して、以下のような改善サイクルを回すことができます。
- 滞在時間が短い:ファーストビューの訴求文や動画を改善
- フォーム到達率が低い:募集要項ページの導線を整理し、CTAを増設
- 応募率が低い:入力項目を減らし、LINEや電話応募も強調
- CPOが高い:媒体別の効果を比較し、低効果の出稿を削減
こうした改善を繰り返すことで、採用コストを最小化しつつ、応募数を安定的に確保できます。
まとめ:GA4を「採用活動の羅針盤」に
採用サイトの成否は「作って終わり」ではなく、「データを見て改善できるか」で決まります。GA4で応募率や費用対効果を数値化すれば、採用担当者も経営層も納得感のある判断ができます。
中小企業にとっても、GA4は高額なツールを使わずに「応募の見える化」ができる強力な武器です。まずは応募フォーム送信イベントと流入経路の把握から始め、応募率改善のPDCAを回していきましょう。
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