「成功報酬型求人で、1名採用したらどれくらい費用がかかるのか?」──この問いは多くの企業が抱える疑問です。本記事では、正社員/アルバイト別の成功報酬相場、職種別レンジ、そして費用対効果を高める考え方を、公開情報をもとに整理しました。
成功報酬型求人とは何か/課金方式の分類
成功報酬型求人とは、成果(例:応募/採用/クリック)によって費用が発生する料金形態のことです。主な方式には以下があります。
- 応募課金型:応募1件あたり課金
- 採用課金型:1名採用(内定・入社)で課金
- クリック課金型:求人広告のクリックごとに課金
公開されている相場データ(目安レンジ)
媒体・サービス形態・職種で変動が大きいため、「レンジ+根拠付き情報」で示します。
正社員(人材紹介/中途採用系)
人材紹介型・成功報酬型で多く言及される相場は、理論年収(基本給+賞与などを含む)に対して 30〜35% 程度です。
例:年収600万円 × 30% = 180万円。
- 参考:doda等で紹介される一般的な手数料モデル(理論年収×30~35%)
- 参考:各社の人材紹介サービス資料・料金ページ
採用困難職・専門職領域ではこれを超える高率となるケースもあります。
アルバイト・パート募集/広告型求人媒体での成功報酬
求人広告系の成功報酬プランでは、応募件数/採用件数ベースでの課金が一般的です。公開事例では、応募課金型で 1応募あたり6,000円〜、採用課金型で 1名あたり40,000円〜 といった下限レンジが見られます(媒体・時期により変動)。
相場レンジまとめ(表)
タイプ | 対象 | レンジ例 | 備考・条件 |
---|---|---|---|
採用課金型(人材紹介/中途) | 正社員・専門職等 | 理論年収 × 30〜35% | 紹介手数料型。専門性・希少性で上昇可能 |
応募課金型 | アルバイト、契約職、広告媒体 | 6,000円〜/応募 | 媒体による審査条件、無効応募除外あり |
採用課金型(広告媒体) | アルバイト、非正規含む | 40,000円〜/採用 | 広告サービスでの成果報酬型プラン |
中途転職媒体(相場例) | 中途採用一般 | 30〜120万円/人 | 媒体・職種・エリアで幅あり |
ケース別シミュレーション:実質コストを考える
以下は仮定ベースですが、相場レンジを使ってコスト感を把握するための例です。
ケースA:年収500万円の営業職を人材紹介で採用
料率を30%と仮定 → 成功報酬 = 5,000,000 × 0.30 = 1,500,000 円
ケースB:アルバイト/パート採用で応募課金型を使う場合
1応募 8,000円、応募数 10件であれば → 成果報酬 = 8,000 × 10 = 80,000 円
ケースC:中途採用媒体で成果報酬型を使う場合
媒体見積もりで「採用 80万円/人」と提示 → そのまま成功報酬額となる想定。
費用対効果を最大化する視点(自社サイト改善との連携)
- 応募フォーム最適化:入力項目削減、エラー文の改善、読み込み高速化
- 直応募+媒体併用設計:媒体流入を自社応募へ接続(入口をわかりやすく)
- JobPosting最適化:Googleしごと検索経由での無料露出を増やす
- 導線最適化:スマホ最適、固定CTA、LCP/INP改善
- 媒体配分最適化:週次で CPO/CPA を見て予算配分を調整
注意点とリスク管理
- 契約前に「課金対象の定義」「無効応募の除外条件」「返金規定」を確認
- 露出強化オプション(広告枠)は別料金のことが多い
- 媒体依存が強いとコストが増えやすい。自社サイトCVR改善と併走が前提
まとめ:相場を踏まえて“総コスト最適化”へ
正社員は「理論年収 × 30〜35%」がよく用いられる水準、アルバイトは「応募6,000円〜/採用40,000円〜」の下限レンジが目安です。レンジの良し悪しよりも、歩留まり(応募→採用率)と自社応募導線の改善で “総コスト最適化” を狙いましょう。
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